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循環器内科

循環器内科について

 循環器疾患といえば、心筋梗塞、狭心症、心不全、不整脈などを思い浮かべることでしょう。しかし、高血圧、糖尿病、高脂血症、といった生活習慣病や、喫煙、飲酒、肥満やストレスをはじめとする生活習慣の乱れがその一因とされています。近年、ライフスタイルの欧米化とともに、高齢の方のみでなく、中壮年の方にも循環器疾患が増加してきています。また、超高齢化社会をむかえるにあたり、質の高い社会生活を続けるうえでも、生活習慣病とそれにともなう心臓や血管の病気の予防と治療は、これまで以上にその重要性が高まっているといえるでしょう。そういった背景をふまえて、循環器内科では循環器病の専門医として、循環器疾患の治療ないし予防につとめるとともに、患者さんおよび家族の方々にわかりやすい説明と納得の行く診療を心がけております。

次のような症状をお持ちの方は御気軽にご相談ください。

  胸痛、胸がしめつけられる:坂道や階段を上ったり、運動をしたときに胸の痛みや重苦しさを感じる。夜間、明け方に胸が苦しくなり目が覚めることがある。

  動悸:動悸を感じることがある。脈や心臓の鼓動が急に速くなったり、遅くなったりする。脈がとぶ感じがある。脈をとってみると脈拍は不規則だ。

  息切れ、呼吸苦:坂道や階段を上るときや運動をすると、以前より息切れが強くなった。また夜間寝ているときに急に息が苦しくなる。

  ふらつき、めまい、失神:ふらついたり、ふわっとなったり、たちあがったときなどに目の前が暗くなることがある。失神したことがある。

  あしがむくむ。歩行時にふくらはぎから足に痛みがあり、歩けなくなるが休むとまた歩ける。足の静脈瘤が気になる。足の指の色が赤紫色になる。足が冷える。

  健康診断で、血圧が高いといわれた。心臓に雑音が聞こえる、不整脈といわれたことがある。または心電図や胸部X線で異常を指摘された。

 

主な対象疾患と診療内容

 高血圧、不整脈、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、心臓弁膜症、心不全、大動脈疾患(胸部・腹部大動脈瘤、大動脈解離)、末梢血管疾患(閉塞性動脈硬化症、バージャー病、下肢静脈瘤)など循環器疾患全般にわたり、日本循環器学会のガイドラインにのっとり、専門医としての科学的根拠のある診療、医療を提供いたします。

主な対象疾患

診療内容

高血圧

健康診断で高血圧を指摘された、降圧薬を服用しているのに血圧が下がらない、夜は低いが朝高くなる、血圧の変動が激しい、拡張期圧が高くなる、病院で計るといつも高い、薬の種類が増えて困る、高血圧に隠れた病気が心配、など。血圧に関するさまざまな御相談を承っています。

虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)

心臓を養う血管(冠動脈)に狭窄や閉塞を来たしてなる病気です。運動時の胸がしめつけられるような痛みは、典型的な狭心症の症状です。無症状でも健康診断で心電図異常を指摘された方、動脈硬化危険因子を有している方では、検査で危険な冠動脈狭窄がみつかることがあります。当院では64列マルチスライスCTによる心臓CT検査で冠動脈の評価を行っています。運動負荷心電図や心臓超音波検査等と組み合わせることで、詳細な診断・評価が可能となっています。また過去に狭心症、心筋梗塞といわれたことがある方、冠動脈バイパス術後や、カテーテル治療後の方の御相談も承っています。

心臓弁膜症

心臓の聴診で雑音を指摘された、心臓弁膜症といわれたことがある、といった方。心臓超音波検査で的確に診断し、最適な治療を行います。

不整脈

動悸がする。脈が不規則、脈が飛ぶ、脈が速い、脈が遅い。頻脈、徐脈にともなうめまい、たちくらみ、などでお困りの方。心電図検査、24時間ホルター心電図などで的確に診断し、ガイドラインに則った治療を行います。薬物治療のみならず、ペースメーカー植え込みも行っています。

大動脈疾患

動脈硬化の危険因子を有する方は、検査で動脈瘤がみつかることがあります。CTMRIなどの画像診断で的確に診断し、治療方針を決定します。人工血管置換術後の方、ステントグラフト挿入後の方にも対応いたします。

四肢の動脈疾患、頸部の動脈硬化

歩行時の下肢の疼痛、安静時の足の疼痛、壊死などの症状が、下肢動脈の狭窄や閉塞が原因となっていることがあります。四肢血圧脈波検査で動脈硬化の進行具合がわかります。下肢の動脈エコー検査、および造影CT検査で、病変の部位、進行具合から治療方法まで診断します。また頸部動脈エコー検査では、動脈の狭窄や閉塞の有無、脳梗塞のリスクを調べます。

下肢静脈瘤

近隣では数少ない、下肢静脈瘤外来を行っています。静脈瘤が気になる方、足のむくみ、足がだる重い、足がつる、足の潰瘍、湿疹、色素沈着などでお困りの方。下肢静脈エコーで診断し、最適な治療を行います。

深部静脈血栓

下肢の静脈にできた血栓が肺塞栓を引きおこすのが、エコノミークラス症候群として知られていますが、これまで検査をしないと見落とされがちな疾患でした。下肢静脈の血栓は、下肢静脈エコー検査で正確に診断します。さらに肺塞栓のリスクの高い下肢静脈血栓では、造影CT検査で肺塞栓の有無、程度を診断し、最適の治療を行います。



主な診断機器の紹介

心臓CT検査

平成22年7月より当院では64列マルチスライスCT(GE社製OptimaCT660Pro)による心臓CT検査を行っています。この装置の導入により、外来検査で冠動脈造影がおこなえるようになりました。腕の静脈から点滴ルートを確保し、脈拍安定のための薬剤を投与し、造影剤を注射して検査します。当院では、撮影方法や画像情報処理システムの工夫により、鮮明な画像を得るとともに、放射線被爆量の軽減につとめています。




エルゴメーター負荷心電図検査

心臓に負荷をかけて、狭心症や心筋梗塞の有無を調べる心電図検査です。安静時は健康体と変わらないのに、運動中や仕事中に狭心症の症状が出ることがあります。このように狭心症の疑いがあるときには、心筋での酸素需要を高め、心筋の虚血(心筋への酸素供給が不十分な状態)を意図的に誘発することによって異常の有無を調べることができます。当院では、胸に心電図の電極をつけたまま、自転車のペダルをこぐことで負荷をかける、エルゴメーター負荷心電図を採用しています。検査開始後、こぐほどにペダルの抵抗が少しずつ重たくなっていきます。年齢から算出される目標心拍数に到達したら終了で、検査時間は1020分程度です。通常の心電図で異常がある方、運動中の胸痛、不整脈などの症状がある方にこの検査を行います。


心臓超音波検査(心エコー検査)

心臓超音波検査とは、ひとの耳には聞こえないほどの高周波数の超音波を心臓に発信して、帰ってくるエコー(反射波)を受診し、心臓の様子を画像に映し出して診断する検査です。超音波は、臓器や組織にあたると、ゆがみが生じるので、心臓からエコーを受診して画像に映し出し、心臓の動きを観察します。X線撮影やCT検査のように放射線による被曝の心配がありません。身体への影響は聴診器をあてることと同等といえるでしょう。

検査は、ベッドに横になった状態で、プローブと呼ばれる超音波発信機を肋骨の隙間に沿うようにあてて行われます。プローブと皮膚の間には隙間が開かないように、ゼリー剤を塗ってぴったりと密着させます。プローブは超音波画像モニターにつながっており、その場で画像を見て診断します。同時に心電図もとりますので、手足に電極をつけます。所要時間は2030分です。

心臓超音波検査で、心臓の壁の動き、壁の厚さ、心臓の各部屋(心房・心室)の大きさ、弁の形態や動きなどがわかります。カラードップラー法により、心臓の中の血液の流れが映し出され、心臓の弁の狭窄や逆流、心臓内部の血圧の推定などを診断できます。これらのデータは、心肥大、心拡大、心筋梗塞とその範囲、心臓弁膜症の重症度、肺高血圧、心房中隔欠損のような先天性の心臓病の診断に役立ちます。


下肢血管超音波検査(血管エコー)

超音波を用いて、足の血管に異常がないかを調べます。脚部にある深部静脈という血管には、血液のかたまり(血栓)ができることがあります。その血栓が肺に流れて詰まると、呼吸困難や突然死を来たす可能性があります。下肢血管超音波検査は、深部静脈血栓症の診断に大変有効です。また、歩行時の足の痛みやしびれの原因となる閉塞性動脈硬化症の有無、下肢のむくみの原因検索、下肢静脈瘤の原因となる静脈弁不全の有無などを調べることができます。

検査は足にゼリーを塗って、そこにプローブとよばれる探触子を軽く押し当てるだけです。痛みや苦痛を伴わず、何度でも検査できます。所要時間は30分から1時間程度です。

 

頸部血管超音波検査(頸部エコー)

頸部は、心臓から脳あるいは脳から心臓へとめぐる血管の通り道です。もしその通り道が狭くなったり、血液中に血のかたまり(血栓)などが混じっていると、脳や心臓の血管を詰まらせる危険性があります。頸部血管超音波検査は、高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満、喫煙といった動脈硬化の危険因子を有する人や、その境界域にいると考えられる方に対して、脳および心臓疾患の発症予防や動脈硬化判定に有用です。


ホルター心電図検査(24時間心電図)

ホルター心電図は、日常生活中の長時間の心電図を記録して、これを解析する検査です。不整脈の発作や、冠動脈が痙攣しておこる冠攣縮性狭心症(異型狭心症ともよばれる)は、労作と無関係に夜間や早朝に多く見られます。24時間、実生活の中での心電図を記録することにより、発作がおきている最中の心電図を診断でき、症状が心臓からくるものかどうか、狭心症かどうか、不整脈の種類、頻度、持続時間、最高最低あるいは平均心拍数、といった情報が得られます。検査中に動悸や胸痛などなにか症状があったとき、患者様にその時刻をメモしていただくことにより、解析の際に症状と心電図を対比させることができます。24時間心電図により、狭心症が疑われる場合は冠動脈造影検査を行います。不整脈がある場合、それが治療を要する危険なものか、普通の生活をおくるのに問題ないものか、判定することができます。また、すでに薬剤を内服している場合に、治療効果を判定するのにも有用な検査です。


血圧脈波検査(ABIPWV検査)

血圧脈波検査は、手と足の血圧の比較や脈波の伝わり方を調べることで、動脈硬化の程度を数値として表したものです。この検査を行うことにより動脈硬化(血管の老化など)の度合いや早期血管障害を検出することができます。

動脈硬化が進み、下肢の動脈に狭窄や閉塞があると、足の血圧が低下します。上腕と足首の血圧の比によって狭窄や閉塞の程度がわかります。また動脈硬化が進むと、心臓の拍動が動脈を通じて手足に届く速度が速くなります。脈波伝播速度により動脈硬化の進行具合が数値化されます。

検査はベッドに仰向けになり、両腕両足首に血圧計のカフ、心電図の電極、心音マイクを装着して行います。所要時間は5分程度です。


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診療担当医

  医師名 役職
石坂 透 副院長
宮岡 宏治 部長
  神出 貴史 医師